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新北市、学生アルバイトを雇用する企業に対する特別労働検査を6月から実施

2025-06-04 00:00:00

人事労務コラム

夏休みが始まり、アルバイトをする学生が多くなる時期に合わせ、新北市労働検査処は今年6月から、管轄内の主要な大学周辺で学生を雇用している企業、およびコンビニエンスストア、飲食業等、大手チェーン店の店舗を対象に、特別な労働検査を実施します。労働部は2024年夏にも、全国で少なくとも1800回の「アルバイト・パートタイマーの労働検査(工讀生與部分工時勞工專案勞檢)」を実施し、特に18歳未満の労働者を雇用している事業所を重点的に検査していました。

2024年の新北市での検査結果でよく見られた違反事例として、「残業代の未払い」、「法定休日出勤時の賃金加算分の未払い」、「出勤記録が分単位で詳細に記録されていない」が挙げられます。これらの違反行為があった企業に対して、新北市は合計73万元の罰金を科し、法令遵守の徹底を求めました。

重点的にチェックされる法令ポイント

①労働時間と残業代

  • 1日の労働時間上限は8時間、1週間の労働時間上限は40時間。
  • 休息日、法定休日に出勤した場合、休日割増賃金が発生する。特に法定休日の場合は元の1日分の賃金に加え、さらに1日分の賃金の追加支給が必要となる。

②労工保険、雇用保険、職業災害保険、労工退職金積立

  • アルバイト/パートタイマーも、社会保険に加入し、労工退職金を積み立てる必要がある。
  • 健康保険に被扶養者として加入していた者が、雇用期間が明確に3ヶ月未満である場合、被扶養者の身分のままで加入し続けることができる。

③出勤記録

  • 打刻記録は分単位で正確に記録する必要がある。
  • 打刻記録に異常や記入漏れがある場合は、給料支給前に社員へ確認及び修正を行い、実際の労働時間に基づいて賃金を計算しなければならない。

④未成年者の雇用

  • 18歳未満を雇用する場合、「法定代理人の同意書及び年齢証明書類」を取得する必要がある。
  • 15歳以上16歳未満の児童工は、通常の労働時間要件(1日8時間まで、1週間40時間まで)に加え、夜間(20時から翌日午前6時まで)に労働させてはならない。

労働時間の上限、夜間労働、休日等に関する規定に違反し、それが事実と確認された場合、6か月以下の有期懲役、拘留、または30万元以下の罰金、またはこれらが併科されることがあります。また、18歳未満の労働者を雇用していて「法定代理人の同意書および年齢証明書類」を備えていない場合、2万〜30万元の罰金が科せられます。